原作「おかあさんの木」 原作「おかあさんの木」
40年前から教科書で愛される、国民的児童文学 40年前から教科書で愛される、国民的児童文学 声に出して読んでみました。読んでいるうちに、このお母さんと自分が一体となってしまったように、この物語の中に気持ちがぐんぐん引き込まれてしまいました。泣きました。声がつまって音読できなくなりました。 戦地にいるむすこ達に、直接何もしてあげられない切なさが、きりの木を大事に育て、話しかける姿に、にじみ出て思わずホロリとさせられました。 子を想う親の気持ちが、時を超えて、切々と伝わってきます。いかに子供を愛しているかをわかってもらいたいのではなく、愛する子供があることを実感したいのです。 7人の子供がいながら、全員戦争にとられ、何年も何年も苦労をしながらひとりで頑張って、子供たちの帰りをまちわびる、お母さんはなんて強く、たくましいのだろう。 おかあさん達の読書感想文より

原作「おかあさんの木」 原作「おかあさんの木」

7人の息子が次々と兵隊にとられ、そのたびに桐の木を植えて、息子たちの無事を祈るおかあさん。表題作ほか、東京大空襲、広島の原爆、シベリアの抑留、玉砕の島など、戦争が人々の心をどのようにひきまわしたかが語られる短編集。8編収録の児童向けの文庫(ポプラポケット文庫)に加えて、5月には、大人向けに再編集し、新たに1編を収録した文庫(ポプラ文庫)も発売する。

教科書掲載

「おかあさんの木」は、教育出版発行の小学5年生国語教科書に昭和52年~平成8年まで、また日本書籍発行の小学5年生国語教科書に昭和55年から平成16年まで、計27年間にわたり掲載されました。そして本年、光村図書発行の小学3年生国語教科書では、“この本、読もう”コーナーにて、「せんそうについて書かれた本を読んでみましょう。」の中の1冊として紹介されています。

*教科書掲載時の題名は、「お母さんの木」と表記。

著者・大川悦生

1930年生まれ、長野県出身。
東京で育ち、戦時中は長野県に疎開。45年、長野県立上田中学校三年の時、海軍予科兵学校に出願。広島へ赴く直前に終戦を迎える。15歳でのこの経験が、戦争・原爆の悲惨さを伝える仕事につながる。
早稲田大学文学部卒業。絵本、児童文学、民話集、民話研究書など多岐にわたる著作活動を意欲的に続ける。作品に「ひこいちばなし」「三ねんねたろう」「子どもがはじめてであう民話」シリーズなどがある。平和運動と国際交流にも力を注いだ。98年、死去。